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虫歯を放置するとどうなる?進行したときの症状や治療方法について解説

虫歯を放置するとどうなる?進行したときの症状や治療方法について解説

虫歯は放置しても自然に治ることはなく、時間が経つほど症状が悪化してしまいます。

初期の段階では痛みがなく気づきにくいものの、進行するとしみる・ズキズキ痛む・歯茎が腫れるなど、日常生活に支障をきたすケースもあります。

また、歯の内部にまで細菌が広がると、根の治療や抜歯が必要になることもあるため、早めに受診することがとても大切です。

この記事では、虫歯を放置するリスクについて詳しく解説します。

虫歯の進行度ごとの症状や治療方法、すぐに治療するメリットなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

進行した虫歯は放置していても自然治癒しない

進行した虫歯は放置していても自然治癒しない

進行した虫歯は、どれだけ時間が経っても自然に治ることはありません。

初期虫歯のように表面のミネラルが溶けているだけの状態であれば、再石灰化(歯の表面から溶け出したカルシウムやリン酸が、唾液の作用によって再び歯に戻る作用)によって元の状態に戻ることがありますが、進行した虫歯ではこの働きが追いつきません。

特に「痛い」「しみる」といった症状がある場合は、すでに内部に細菌が入り込み、神経に近づいている可能性があります。

また、強い痛みが急に引いたときも注意が必要です。

これは治ったのではなく、炎症によって神経が死んでしまい、痛みを感じる機能が失われたことで起きる現象です。

そのままの状態で放置すると、歯の内部で細菌が増え続け、歯茎の腫れや発熱を引き起こすこともあります。

気になる症状があるときは、そのままにせず早めに歯科医院で相談することが大切です。

虫歯を放置するとどうなる?

虫歯を放置するとどうなる?

虫歯を放置してしまうと、以下のようなリスクがあります。

  • 虫歯が進行する
  • 激しい痛みが出る
  • 歯茎に膿が溜まる
  • 口臭が強くなる
  • 副鼻腔炎や骨髄炎が起こる
  • 脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす

ここでは上記6つのリスクについてそれぞれ解説します。

虫歯が進行する

虫歯を治療せずに放置すると、症状はゆっくり進んでいきます。

虫歯の進行度と各段階の症状は以下の通りです。

虫歯の進行度 症状
C0(初期虫歯) 歯の表面に白いシミがある状態で、自覚症状はほとんどない
C1(エナメル質の虫歯) 黒い着色や白い斑点がみられ、舌で触るとザラザラとした感触がある
C2(象牙質の虫歯) 冷たいものが歯にしみる
C3(神経に達した虫歯) ズキズキと強い痛みを感じ、日常生活に支障が出てくる
C4(歯根だけが残った虫歯) 歯が崩壊し、歯根だけが残った状態になる。痛みは無く無症状のことが多い

虫歯が進行すると、後に解説する「激しい痛み」「歯茎に膿が溜まる」「口臭が強くなる」といった症状が現れる恐れがあります。

痛みが突然消えると「虫歯が治った」と勘違いしてしまう方もいますが、実際は神経が死んでしまっている可能性が高いです。

最悪の場合、抜歯が必要になるケースもあるため、虫歯は放置せずなるべく早めに受診しましょう。

激しい痛みが出る

虫歯が深くまで進行すると、強い痛みを感じるようになります。

初めは冷たいものがしみる程度でも、象牙質の虫歯になると刺激に敏感になり、熱いものや甘いものでも痛みを覚えることが多くなります。

さらに神経に細菌が近づくと、何もしていなくてもズキズキとした痛みが続く状態になり、夜眠れないほど痛むケースも少なくありません。

ここまで進行してしまうと神経を取る治療が必要になり、治療期間も長くなりやすいです。

また、そのまま放置すると神経が死んで痛みが弱まることもありますが、痛みがないからといってそのままで放置するのはよくありません。

神経が機能しなくなっただけで、細菌は歯の根へと広がり続けてしまうため、痛みがなくても注意が必要です。

歯茎に膿が溜まる

虫歯を長く放置していると、細菌が歯の根まで到達し、歯茎に膿が溜まることがあります。

これは歯の根の先に炎症が起きて『根尖性歯周炎』という状態になっている可能性が高く、強い腫れや痛みを伴うケースもあります。

主に根管治療や歯根端切除術による治療が行われますが、状態によっては抜歯が必要になることもあるため、早めに治療を行いましょう。

口臭が強くなる

虫歯を放置すると、口臭が強くなる恐れがあります。

虫歯が進行すると歯の中で細菌が増え続け、食べかすと混ざり合って強いにおいを発生させます。

普段の歯磨きやマウスウォッシュで一時的に軽くなることはありますが、根本的な原因が虫歯である以上、においがなくなることはありません。

特に歯の根の部分に膿が溜まってしまうと、独特の強いにおいが出やすく、周囲の人にも気づかれやすくなってしまいます。

また、口臭によって会話がしづらくなるなど、社会生活に影響するケースもあります。

口臭を改善するためには、においを隠す対策ではなく、原因となっている虫歯の治療が必要です。

副鼻腔炎や骨髄炎が起こる

虫歯を長期間放置すると、細菌が歯の根の周囲からさらに広がり、副鼻腔炎や骨髄炎の原因になることがあります。

副鼻腔炎は鼻の奥にある空洞に細菌が入り込んで炎症を起こし、頬の痛みや鼻づまり、鼻水が続くなどの症状が現れる病気です。

特に上の奥歯の虫歯は副鼻腔に近いため、炎症が広がりやすいといわれています。

さらに細菌が顎の骨にまで入り込むと、骨髄炎を起こす可能性があります。

骨髄炎になると強い痛みや腫れを引き起こし、重症の場合は顔が大きく腫れてしまうケースも少なくありません。

こうした病気は虫歯がかなり進行した状態で起こるため、早めに治療を受けることが重要です。

脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす

進行した虫歯を放置すると細菌が血液に乗って全身に広がり、この細菌が体内で炎症を起こすことで、脳梗塞や心筋梗塞など重大な病気を引き起こす恐れがあります。

特にもともと心臓や血管の病気を持っている人は、感染によって症状が悪化する可能性が高いため注意が必要です。

また、虫歯による炎症が続くと身体がストレスを感じ、血管にも負担をかけてしまいます。

すぐに病気を引き起こすわけではありませんが、放置する期間が長いほどリスクが高まるため、虫歯は軽い症状でも早めに治療することが大切です。

何年放置すると危険?虫歯の進行と時間の関係

何年放置すると危険?虫歯の進行と時間の関係

虫歯は時間が経つほど確実に悪化し、治療もより複雑になります。

放置する時間 虫歯の進行度 治療方法
1か月~半年 C0(初期虫歯)~C2(象牙質の虫歯) フッ素塗布などの予防的治療、虫歯部分を削り詰め物をする治療
半年~1年 C2(象牙質の虫歯)~C3(神経に達した虫歯) 虫歯部分を大きく削り被せ物をする治療、根管治療
1年以上 C4(歯根だけが残った虫歯) 抜歯

初期段階ではしみる程度でも、数か月放置すると痛みが強くなり、1年以上そのままにすると神経のトラブルや膿、さらには歯を失う原因にもつながります。

少しでも違和感がある場合は早めに歯科医院で確認することが大切です。

虫歯の進行と各段階の症状

虫歯の進行と各段階の症状

虫歯は少しずつ進行し、段階ごとに症状が変化します。

ここでは虫歯の進行と各段階の症状についてそれぞれ解説しましょう。

初期虫歯(C0,C1)

初期虫歯のC0やC1は、歯の表面にあるエナメル質だけが影響を受けている状態です。

C0ではまだ穴は開いていませんが、白く濁ったように見えたり、うっすらと色が変わって見えることがあります。

C1まで進むと小さな穴ができる場合もありますが、エナメル質には神経がないため、痛みはほとんどありません。

この段階であれば、丁寧な歯磨きやフッ素塗布を行うことで再石灰化が期待できることがあります。

痛みがないため自覚しにくいものの、定期検診で見つかりやすい段階のため、早めのケアで虫歯の進行を抑えましょう。

象牙質まで進行した虫歯(C2)

C2は虫歯がエナメル質を越え、その下にある象牙質まで達した状態です。

象牙質はエナメル質より柔らかいため、ここまで進むと虫歯の進行が早くなるのが特徴です。

この段階では冷たいものや熱いものを口にしたときにしみるなど、はっきりとした症状が現れはじめることがありますが、無症状のことも多いです。

虫歯の部分を削って詰め物をするという治療が行われるケースが多いです。

小さな虫歯であれば、1回の通院で終わることもあります。

放置するとさらに神経に近い部分まで細菌が進み、強い痛みに発展する可能性が高くなるため、早めに治療を行うことが重要です。

歯髄まで進行した虫歯(C3)

C3は虫歯が歯の神経(歯髄)まで達した段階です。

この状態になると、ズキズキとした強い痛みが出たり、何もしなくても痛んだりすることがあります。

日常生活に支障が出るほどの痛みにつながることも多く、この段階で歯科医院を受診する人も少なくありません。

治療では、炎症を起こしている神経を取り除く根管治療が必要になります。

何度か通院して根の中を清掃・消毒し、状態が安定したら薬を詰めて土台を作り、最後に被せ物を装着します。

治療期間は数週間〜数か月になることもあり、治療の負担が大きくなりやすい段階です。

歯根まで進行した虫歯(C4)

C4は虫歯が歯根まで進み、歯がほとんど崩れてしまった段階です。

神経はすでに死んでいることが多く、一時的に痛みがなくなることがありますが、これは自然治癒したわけではありません。

歯の根の周囲で細菌が広がり、膿や腫れを引き起こす危険な状態です。

根管治療で歯を残せる場合もありますが、ほとんどの場合は抜歯となります。

抜歯になった場合、失った歯を補うために入れ歯・ブリッジ・インプラントといった治療が必要になり、治療期間・費用ともに負担が大きくなります。

一度歯が崩れてしまうと元の状態には戻せないため、痛みがなくても違和感を覚えた段階で早めに受診することが大切です。

放置した虫歯の治療方法

放置した虫歯の治療方法

虫歯を長期間放置してしまった場合、進行度によって治療方法が大きく変わります。

歯の根が残せる状態であれば、根管治療や被せ物によって修復できますが、歯が大きく崩れている場合には抜歯が必要になることもあります。

ここでは歯を残せる場合・残せない場合それぞれの治療方法について見てみましょう。

歯を残せる場合の治療方法

虫歯が進行していても、歯の根がしっかりしていれば保存できる可能性があります。

細菌の影響を受けた部分を取り除き、内部を綺麗にしたうえで被せ物を装着する治療が一般的です。

根管治療

根管治療は、虫歯が神経まで達したときに行う治療です。

感染した神経を取り除き、歯の根の内部を丁寧に清掃・消毒してから薬剤を詰めて密閉します。

症状によって異なりますが、4〜8回程度の通院が必要です。

治療後は根の部分だけが残った状態になるため、そのままでは歯として使えません。

根管治療後は、被せ物治療により歯の機能・見た目を補い、治療完了とする場合が多いです。

被せ物治療

根管治療が終わった後は、失われた歯の形を補うために被せ物を装着します。

素材には保険適用の銀歯やレジン、見た目が自然なセラミックなどがあり、希望に合わせて選べます。

保険適用と自費診療の場合で費用が大きく異なるため、費用を抑えたい場合は注意が必要です。

保険適用の素材は1本4,000~7,000円程度、自費診療の場合は1本数万円の費用がかかる場合があります。

素材ごとのメリット・デメリットも踏まえたうえで、医師と相談しながら検討してみてください。

歯を残せない場合の治療方法

歯の根まで虫歯が広がり、歯を保存するのが難しい場合には抜歯が必要です。

主な治療方法としては、補綴治療と歯牙移植の2つが挙げられます。

補綴治療

補綴治療は、歯を失った部分を補うための治療です。

主に入れ歯・ブリッジ・インプラントの選択肢があり、それぞれ以下のような特徴があります。

入れ歯 ブリッジ インプラント
メリット ・治療期間が短い

・費用を比較的抑えやすい

・取り外しできるためお手入れしやすい

・天然歯と同じような噛み心地が得られる

・外科手術が不要

・費用を比較的抑えやすい

・他の歯に悪影響が及ばない

・天然歯のような見た目に仕上げられる

・天然歯と同じような噛み心地が得られる

・異物感や違和感が少ない

デメリット ・咀嚼機能が低下しやすい

・異物感が生じやすい

・隣り合う歯を削らなくてはいけない

・支えとなる歯に負担がかかる

・歯を失った部分の骨が痩せる

・外科手術が必要

・保険診療がないため費用が高額になりやすい

・治療期間が長くなりやすい

入れ歯は費用を抑えやすく治療期間も短いのがメリットですが、違和感が出る場合があります。ブリッジは固定式で扱いやすいものの、支えとなる隣の歯を削る必要があります。

インプラントは周囲の歯に負担をかけにくく、見た目や噛み心地も自然に近い方法です。ただし外科手術が必要で、費用も高くなります。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで検討しましょう。

歯牙移植

歯牙移植は、親知らずなどの健康な歯を欠損した部分へ移植する治療方法です。

自分の歯を利用するため馴染みやすく、噛み心地も自然に近いのが特徴です。

ただし、移植できる条件が限られているため、すべてのケースで行えるわけではありません。

成功すれば自分の歯を長く使えるため、抜歯後の選択肢として検討されることがあります。

虫歯を放置せずにすぐに治療するメリット

虫歯を放置せずにすぐに治療するメリット

虫歯を放置せずにすぐに治療するメリットとして、以下の4つが挙げられます。

  • 治療費用を抑えられる
  • 治療期間が短くなる
  • 痛みで苦しまずに済む
  • 自分の歯を残す治療ができる

ここでは上記4つのメリットについてそれぞれ解説します。

治療費用を抑えられる

虫歯を早い段階で治療すると、費用を大きく抑えられます。

初期虫歯であれば、歯をほとんど削らずに済んだり、簡単な詰め物だけで治療が終わるため、数千円程度で済むことが多いです。

しかし、虫歯が深くなるほど治療が複雑になり、費用は増えていきます。

例えば象牙質の虫歯になると、詰め物の範囲が広がることで治療費は数千円〜数万円になり、最終的に抜歯やインプラントが必要になれば数十万円かかることもあります。

治療費用を抑えるためにも、早めに治療を受けることが大切です。

治療期間が短くなる

虫歯が浅いうちに治療すると、治療期間が短く済みます。

C0〜C1の初期段階であれば、1回の通院だけで治療が完了するケースもあり、忙しい人でもスケジュールを調整しやすいです。

しかし虫歯が象牙質や神経まで進むと、根管治療や被せ物の作成など複数の手順が必要となり、何週間も通い続けなければいけません。

早期治療はこうした負担を避けられるため、よりスムーズに治療を終えられるというメリットがあります。

痛みで苦しまずに済む

早く治療を受けることで痛みから解放されやすくなります。

初期虫歯はほとんど痛みがないため「まだ様子を見てもいいかも」と考えがちですが、放置すると冷たいものがしみたり、ズキズキとした痛みに悩まされたりするようになります。

さらに神経にまで虫歯が達すると、夜眠れないほどの激しい痛みが続くこともあるでしょう。

早い段階で治療すれば、痛みがほとんどない状態のまま治療を終えられるため、精神的なストレスも少なく済みます。

痛くなってから行くのではなく、痛くなる前に行くことで、身体的にも精神的にも負担を軽減できます。

自分の歯を残す治療ができる

虫歯を早めに治療する大きなメリットは、自分の歯を長く残せる可能性が高くなることです。

虫歯が浅いうちは、削る量も少なく、神経を残したまま処置できます。

神経を残せれば歯の寿命も伸び、将来のトラブルも避けやすくなるでしょう。

虫歯が進行すると、神経を取ったり、歯の大部分を削ったりしなければならず、歯の強度は弱くなってしまいます。

さらに重度になると抜歯しか選択肢がなくなり、インプラントや入れ歯などの大きな治療が必要になることもあります。

自分の歯を残すためにも、虫歯の治療は早めに行いましょう。

まとめ

虫歯は放置する期間が長くなるほど治療の難易度が上がり、治療費や通院回数、心身への負担も大きくなります。

早めに治療を受ければ、削る量を最小限に抑えられ、自分の歯を残せる可能性も高まります。

気になる症状がある場合は、悪化する前に歯科医院へ相談し、早めに虫歯治療を始めましょう。

箕面おとなこども歯科では、できる限り歯を残す虫歯治療を行っています。

虫歯の早期発見・治療に力を入れているため、虫歯の症状でお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。

記事監修者

院長 領木崇人

医療法人南風会箕面おとなこども歯科

院長
領木 崇人
略歴
  • 高知大学医学部附属病院歯科口腔外科勤務
  • 大阪府 医療法人靖正会 にしさんそう歯科ナカムラクリニック 常勤歯科医師 その後、副院長に就任
  • 大阪府 医療法人靖正会 萱島駅前歯科クリニック 非常勤歯科医師
  • 大阪府 医療法人靖正会 守口駅前歯科クリニック 院長、理事に就任
  • 京都府 マユミデンタルクリニック 口腔外科担当歯科医師
  • 大阪府 まじま歯科クリニック 訪問歯科診療担当歯科医師
  • 大阪府 医療法人予防歯科会 マユミ大人こども歯科 非常勤歯科医師
  • 2016年9月 大阪府箕面市に、箕面おとなこども歯科開院
  • 2021年1月 医療法人南風会を設立