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セラミック治療の流れは?完成までの期間や通院回数の目安も解説

セラミック治療の流れは?完成までの期間や通院回数の目安も解説

セラミック治療は、見た目の美しさと機能性を両立できる治療法として多くの方に選ばれています。

しかし「どんな流れで治療が進むのか」「期間はどれくらいかかるのか」など、具体的なイメージが持てず不安を感じる方も少なくありません。

この記事では、セラミック治療の流れについて詳しく解説します。

セラミック治療にかかる期間や通院回数の目安、セラミック歯が完成するまでの注意点、よくある質問などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

セラミック治療とは

セラミック治療とは

セラミック治療とは、虫歯などを治療した部分の詰め物・被せ物に、セラミック素材を使用する方法です。

自然な白さと透明感があり、見た目に違和感が出にくい点が大きな特徴です。

特に前歯のように目につきやすい部分の治療では、美しさと機能面の両方を満たせることから、セラミックがよく選ばれています。

セラミックは陶器に近い素材で、硬くて丈夫なうえ、生体に馴染みやすい性質がある点も特徴です。

包丁やスペースシャトルの外壁にも使われるほど安定した素材で、口の中でも劣化しにくいと言われています。

そしてセラミックは虫歯治療だけでなく、過去の銀歯をセラミックに置き換える治療や、欠けた歯・変色した歯の見た目を整える治療でも活用されています。

セラミック素材には『e-max』や『ジルコニア』などの種類があり、耐久性を重視したい場合やより自然な見た目を求めたい場合など、目的に合わせて選ぶことが可能です。

セラミック治療の流れ

セラミック治療とは

セラミック治療の基本的な流れは以下の通りです。

  1. 1.カウンセリング
  2. 2.検査・治療・歯型の採取
  3. 3.土台作り
  4. 4.仮歯の装着・調整
  5. 5.セラミックの作製
  6. 6.セラミック歯の装着
  7. 7.定期メンテナンス

ここでは上記の流れについて順番に解説します。

カウンセリング

カウンセリングでは、まず口腔内の健康状態を確認し、治療の希望や気になる点を詳しく聞き取ります。

虫歯や歯周病がある場合は先にそれらの治療を行う必要があるため、治療の順番や費用の説明も行われるでしょう。

また、セラミックには複数の種類があり、目的によって適した素材が変わります。

見た目の仕上がりを重視したいのか、耐久性を優先したいのかなど、希望を伝えることで治療計画をより明確にできます。

わからない点はこの時点で質問し、不安を解消しておくことが大切です。

検査・治療・歯型の採取

カウンセリング内容に沿って虫歯や歯周病の有無を詳しく調べ、必要があれば先に治療を行い、セラミックを装着できる状態へ整えます。

その後、詰め物や被せ物を作るための歯型を採取します。

採取した歯型は技工所に送られ、技工士が精密に作製するという流れが一般的です。

治療内容によっては、歯型採取が後日になる場合もあります。

土台作り

セラミックをしっかり固定するためには、土台となる歯の形を整える必要があります。

歯の傾きやねじれ、噛み合わせを考えながら丁寧に形を整えていきます。

削る量はなるべく抑え、歯への負担をできるだけ少なくするよう心がけている歯科医院が多いです。

仮歯の装着・調整

土台が完成したら仮歯を装着します。

仮歯は見た目を整えるためだけでなく、歯ぐきや周囲の歯を守る役割もあります。

仮歯で過ごす期間は1~2週間程度になるため、この段階での調整も重要です。

噛み合わせの違和感や痛みがないか、日常生活で確認する期間にもなります。

もし気になる点があれば、調整してセラミックの歯に反映できるようにします。

特に前歯の場合は、色味や形など細かい部分を確認しながら進めることが多いです。

セラミックの作製

採取した歯型やデータを基に、専門の歯科技工士がセラミック歯を作製します。

周囲の歯との色のバランスや自然な透明感を再現しながら、一人ひとりに合わせて仕上げます。

製作には1〜2週間程度かかる場合が多いです。

セラミック歯の装着

セラミックが完成したら、仮歯を外してセラミック歯を装着します。

まずは仮止めをして、噛み合わせや見た目に違和感がないか確認します。

必要があれば微調整し、問題がなければ専用のセメントを使ってしっかり固定するという流れです。

固定後は痛みや噛み合わせ、発音に問題がないかを確認し、違和感がないように調整して終了となります。

定期メンテナンス

治療が終わった後は、セラミックの嚙み合わせの状態を確認するために、後日、受診が必要となる場合があります。

その後も定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることで、セラミックの寿命を長く保ちやすくなります。

歯ぐきの状態や噛み合わせの確認、クリーニングなどを行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

セラミック歯が完成するまでの期間と通院回数の目安

セラミック歯が完成するまでの期間と通院回数の目安

セラミック治療はいくつかの手順を踏んで段階的に進めながら仕上げていく治療のため、当日すぐに完成するわけではありません。

ここではセラミック治療にかかる期間や通院回数の目安について解説します。

セラミック治療の期間は1本2~3週間程度

セラミック歯が完成するまでの期間は、1本あたり2〜3週間程度です。

これは歯を削ったあとの仮歯での生活期間、技工所でセラミックを作製する期間、最終調整に必要な時間を合わせたものです。

セラミックはしっかり噛めることはもちろん、周りの歯との色・形・透明感も考えて作られるため、数日で完成するものではありません。

また、治療期間は口腔内の状態によっても変わります。

例えば虫歯が深く神経の治療(根管治療)が必要な場合、根の治療だけで数週間かかることがあります。

その場合、全体の治療期間は1〜3か月に伸びることもあるでしょう。

複数本まとめて治療する場合も同様に、治療期間はもう少し長くなる傾向があります。

セラミック治療の通院回数は2〜3回程度

セラミック治療の通院回数は、一般的に2〜3回程度が目安となります。

  • 1回目:カウンセリング・検査・必要な治療
  • 2回目:歯を削って土台を整え、仮歯を装着
  • 3回目:セラミック歯の装着

セラミック歯の作製には1〜2週間ほどかかるため、その間は来院の必要はありません。

仮歯での噛み心地や見た目を確認しながら完成を待つ期間となります。

ただし、歯の状態によっては、4回以上の来院が必要となるケースもあります。

例えば、神経の治療が必要な場合、歯周病の治療が必要な場合、治療する本数が多い場合などです。

また、噛み合わせの微調整が必要となった場合も、追加の来院が必要となります。

セラミック歯が完成するまでの注意点

セラミック歯が完成するまでの注意点

セラミック歯が完成するまでは仮歯で過ごすこととなりますが、その間は普段よりも丁寧なケアを行い、食べるものに注意が必要です。

具体的な注意点として、以下の4つが挙げられます。

  • 毎日のセルフケアを丁寧に行う
  • 硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は避ける
  • 指や舌で仮歯を触らない
  • 仮歯が外れたらすぐに歯科医院を受診する

ここでは上記4つの注意点についてそれぞれ解説します。

毎日のセルフケアを丁寧に行う

仮歯そのものが虫歯になることはありませんが、周囲の歯や歯ぐきが不潔になると、虫歯や歯周病が起こる可能性があります。

治療中に虫歯が見つかると、そちらの治療が優先されるため、セラミックの装着が遅れたり、すでに作製中の被せ物が合わなくなったりすることもあります。

こうしたトラブルを防ぐためにも、毎日の歯磨きは欠かさず行うことが大切です。

ただし、仮歯の部分は強く磨くと外れる原因になります。

歯ブラシは軽い力で当て、毛先を優しく動かすようにしましょう。

歯と歯の間や仮歯の周辺には汚れが溜まりやすいため、フロスや歯間ブラシを併用すると、より清潔な状態を保ちやすくなります。

治療後のセラミックを長持ちさせるためにも、この時期から丁寧なケアを続けることが大切です。

硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は避ける

仮歯は専用の接着剤で固定されていますが、セラミック歯を装着する前に外せるように作られているため、接着力が強くありません。

そのため、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を噛むと、仮歯が外れたり割れたりすることがあります。

特に次のような食べ物には注意が必要です。

  • せんべい
  • フランスパン
  • ナッツ類
  • ガム
  • キャラメル

仮歯が外れてしまうと、作り直しが必要になり、治療期間が延びてしまうこともあります。

食事の際はできるだけ反対側の歯で噛むようにし、仮歯の負担を軽減しましょう。

指や舌で仮歯を触らない

仮歯の段差や違和感が気になり、つい舌や指で触ってしまう方も少なくありません。

しかし、何度も触れることで仮歯が揺れたり、接着剤が弱まって外れたりする原因になります。

特に指で触ると雑菌が入り込み、歯ぐきを刺激して炎症を起こすこともあります。

治療中はできるだけ仮歯に触れないよう心がけ、違和感がある場合は無理に触らず、次回の診療で相談するようにしましょう。

仮歯が外れたらすぐに歯科医院を受診する

もし仮歯が外れてしまった場合は、そのまま放置せず、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。

外れた状態で過ごすと、次のようなトラブルが起こる可能性があります。

  • 虫歯や炎症の原因となる
  • 歯を削らなくてはいけなくなり、作製中のセラミック歯が合わなくなる
  • 食べ物が詰まりやすくなり、痛みや腫れにつながる

また、外れた仮歯を自分で付け直すのは危険です。

自力で正しい位置に戻すのは難しく、誤った方向で押し込むと歯や歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。

無理に装着しようとして誤飲する危険性もあるため、自己処理は絶対に避けましょう。

セラミック治療に関するよくある質問

セラミック治療に関するよくある質問

セラミック治療に関するよくある質問をまとめました。

  • セラミックはどのくらい持つ?
  • セラミック治療のメリット・デメリットは?
  • セラミック治療の費用は?保険は適用される?

ここでは上記の質問についてそれぞれ解説します。

セラミックはどのくらい持つ?

セラミックは、適切にケアができていれば10年以上持つことも珍しくありません。

保険診療の銀歯が5〜7年程度と言われているため、それと比較するとセラミックは長持ちしやすい素材といえます。

これはセラミックが変色や劣化を起こしにくく、歯と馴染みやすい性質を持っているためです。

ただし寿命には個人差があり、歯ぎしりや食いしばりの癖がある人、硬い食べ物を好んで食べる人、歯磨きや定期検診を怠ってしまう人などは耐久性が下がる恐れがあります。

セラミック歯を長持ちさせるためには、普段の生活習慣の見直しも大切です。

セラミック治療のメリット・デメリットは?

セラミック治療のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 審美性が高い
  • 耐久性が高い
  • 二次虫歯になりにくい
  • 金属アレルギーの心配がない
  • 保険が適用されないため費用が高額
  • 強い力が加わると割れることがある
  • 定期的なメンテナンスが必要

セラミック治療は見た目の自然さを求める人に選ばれやすい治療方法ですが、費用が高額になりやすいデメリットもあります。

上記のメリット・デメリットを理解したうえで、歯科医師と相談しながら検討してみましょう。

セラミック治療の費用は?保険は適用される?

セラミック治療は基本的に保険が適用されない自費診療です。

そのため費用は歯科医院によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。

  • 詰め物(インレー):5~8万円程度
  • 被せ物(クラウン):12~19万円程度

さらに種類によって金額は大きく変わり、ジルコニアやe-maxなど審美性が高い素材ほど費用は高くなる傾向があります。

まとめ

セラミック治療は、事前のカウンセリングから土台作り、仮歯での調整、セラミック装着、定期メンテナンスという流れで進みます。

1本あたりの治療期間は2〜3週間程度が目安ですが、口腔内の健康状態によって前後することがあります。

治療の特徴やメリット・デメリットを理解したうえで、納得できる形で進めていきましょう。

箕面おとなこども歯科では、セラミックの詰め物・被せ物の治療に対応しています。

0.01mmまでこだわる精密治療を行っているため、「歯をなるべく削りたくない」「精度の高い治療を受けたい」と考えている方は、ぜひ当院までご相談ください。

記事監修者

院長 領木崇人

医療法人南風会箕面おとなこども歯科

院長
領木 崇人
略歴
  • 高知大学医学部附属病院歯科口腔外科勤務
  • 大阪府 医療法人靖正会 にしさんそう歯科ナカムラクリニック 常勤歯科医師 その後、副院長に就任
  • 大阪府 医療法人靖正会 萱島駅前歯科クリニック 非常勤歯科医師
  • 大阪府 医療法人靖正会 守口駅前歯科クリニック 院長、理事に就任
  • 京都府 マユミデンタルクリニック 口腔外科担当歯科医師
  • 大阪府 まじま歯科クリニック 訪問歯科診療担当歯科医師
  • 大阪府 医療法人予防歯科会 マユミ大人こども歯科 非常勤歯科医師
  • 2016年9月 大阪府箕面市に、箕面おとなこども歯科開院
  • 2021年1月 医療法人南風会を設立